ナーチャリングコンテンツ作成の体制やアイデア
2025/07/31
BtoBマーケティングにおいて、見込み客との継続的な関係構築を行うナーチャリング施策は重要な要素です。しかし、多くのマーケティング担当者が「コンテンツ作成の工数が足りない」「アイデアが思い浮かばない」という課題に直面しています。
本記事では、限られたリソースの中で効果的なナーチャリングコンテンツを作成するための具体的な手法とアイデアをご紹介します。自社の既存アセットを活用し、工数を削減しながら成果を上げる方法を、実際の事例とともに解説していきます。

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ナーチャリングコンテンツのテーマ出しアイデア4選
営業時によくある課題をテーマにする
ナーチャリングコンテンツのテーマ出しをする際には、”顧客起点”で考えることが重要になります。とくに、営業時によく聞く課題やお悩みをテーマにするとより有効なテーマ出しをすることができます。
その際におすすめなのが「営業パーソンへのインタビュー」です。顧客と一番接点をもっているのは営業パーソンとなります。そのため、営業パーソンから顧客の課題を引き出すことが重要になります。
営業側から、「この課題を解決できるホワイトペーパーがあれば検討が進みそう」「この施策の必要性を理解してもらうためのコンテンツがあると商談化しそう」などのアイデアがでるまで引き出せると、より効果的なテーマを出すことができます。
ただ、いきなり営業側から協力してもらえるわけではありません。営業側からの信頼や協力を得る仕組みを作るためにも、まずは営業側が現場で必要としている資料やコンテンツから作成することがおすすめです。ほかにも、ナーチャリング担当者が営業に同行することもおすすめです。私が以前に自社マーケティングの責任者をやっていた際にも、インサイドセールスやフィールドセールスまで自分の部署を超えた業務も行っておりました。
実際の営業現場に出ることで、マーケティング部門だけでは得られない情報や視差を得ることができます。
そのため、マーケティング部門だけで考えるのではなく、部署を飛び越えた情報収集を行いナーチャリングコンテンツのテーマ案に活かしていきましょう。
テストマーケティングでテーマの良し悪しを測る
ナーチャリングコンテンツを作成するために、多くの工数がかかってしまいますし、外注するにしても多くの費用がかかってしまいます。そのため、工数のかかりにくいコンテンツを活用してテストマーケティングで、テーマの良し悪しを測ることがおすすめです。
ナーチャリングコンテンツごとにかかる工数は下記のようになります。
コンテンツ | 工数 | インパクト |
---|---|---|
ウェビナー | 高 | 大 |
ホワイトペーパー | 高 | 大 |
チェックシートやテンプレ | 中 | 中 |
事例記事 | 中 | 大 |
ナレッジ記事 | 中 | 中 |
ナレッジメルマガ(文字のみ) | 小 | 小 |
私が実際に実践している施策としては、記事コンテンツの作成×メルマガ配信によるテストマーケティングです。
ホワイトペーパーやウェビナーは多くの工数がかかってしまいますし、ウェビナーに関してはスケジュールの面からも月に実施できる数は2〜4本ほどでしょう。
一方記事コンテンツであれば、ホワイトペーパーやウェビナーと比べて少ない工数で作成することができます。
私が記事コンテンツのテストマーケティングで見ているポイントは下記になります。
メルマガの開封率
メルマガから記事ページへの遷移率
記事ページ滞在時間
記事ページから主要ページへの遷移率
記事ページからのCV数(サービス資料や無料相談会)
例えば、1件でも無料相談やサービス資料DLが発生したらウェビナー化するなどコンテンツの制作に活かすことができます。
私も実際に上記の指標でウェビナーテーマやホワイトペーパー作成をすることで、再現性高くナーチャリングコンテンツの成果を出すことができております。
既存顧客へのデプスインタビューからテーマを出す
先ほどナーチャリングコンテンツのテーマを作成する際には、顧客理解の打ち手として営業インタビューを紹介しましたが、既存顧客にインタビューすることも有効な打ち手の1つです。
既存顧客にインタビューする際には、下記のような項目で質問をしていくと良いでしょう。
ジャンル | 質問項目 |
---|---|
背景 | 〇〇を実施使用とし始めた背景 |
当時抱えていたお悩みや課題 | |
情報収集 | 誰が情報収集をしたのか |
どこで情報収集をしたのか | |
どのように検索や情報を収集したのか | |
課題解決する際にどのようなコンテンツと接点をもったのか | |
課題解決方法を調べる際にどのような情報を求めていたのか | |
比較検討 | サービスを導入する際の壁や障壁 |
サービスを導入する際にどのように企業を選定したのか | |
誰が企業を選定したのか | |
選定をした際のポイントや軸、優先順位 | |
何社調べて何社にお問い合わせしたのか | |
お問い合わせをする際に、参考にした情報はなにか |
デプスインタビューをする際には、自分の欲しい回答に誘導するような質問をしないことに注意です。
また、顧客はすべて本当のことを言ってくれる訳ではありません。前提として、人は嘘をつく生き物ですし、一定の見栄を張るものです。そのため、インタビューした内容が全てだと捉えるのではなく、得られた情報を精査する必要があります。
ウェビナー時の質問内容からテーマを出す
ウェビナー開催時に寄せられる質問やチャットでのコメントは、参加者のリアルな関心事項を反映した貴重な情報源です。
ウェビナー終了後は必ず質問内容を分析し、「回答しきれなかった質問」「同様の質問が複数あったもの」「深掘りが必要な内容」を整理してください。上記を個別のブログ記事やFAQコンテンツとして展開することで、参加者の満足度向上と新規コンテンツの創出を同時に実現できます。
また、質問者には個別に詳細な回答記事を提供することで、パーソナライズされたナーチャリングも可能になります。
ウェビナーのアンケート結果と併せて分析することで、より精度の高いテーマ選定ができ、継続的なコンテンツ作成のサイクルを構築することができます。
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ナーチャリングコンテンツ作成を楽にするアイデア4選
ウェビナー資料をハブにしたホワイトペーパーと記事作成
ウェビナーで使用したプレゼンテーション資料は、複数のコンテンツ形式に展開できる優秀な「ハブコンテンツ」となります。
60分のウェビナー資料から、3〜4本のブログ記事と1本のホワイトペーパーを作成することが可能です。具体的には、各章を独立した記事として詳細化し、全体をまとめてホワイトペーパーとして再構成します。
ウェビナーで話した内容の音声データも活用し、文字起こしを行って記事の素材とすることで、執筆工数を大幅に削減できます。
また、参加者からの質問を元にしたQ&A記事も作成できるため、1回のウェビナー開催で5〜6本のコンテンツを効率的に生み出すことが可能です。
ウェビナーを活用することで、一からナーチャリングコンテンツを作成する必要がなくなるため、大きく工数を下げながら運用をすることができるので、ぜひ試してみてくだい。
また、OwlDataではウェビナーコンテンツをホワイトペーパーと記事にリメイクするプランを格安でご提供しております。もし、工数が足りないという方はぜひお気軽にご連絡ください。
社内研修資料の活用したホワイトペーパー作成
社内で実施している研修資料や教育コンテンツは、外部向けホワイトペーパーの優良な素材となります。
特に、新人研修で使用している業界基礎知識や、営業研修で使用している商談スキルなどは、見込み客にとっても価値の高い情報です。
社内資料をベースに、機密情報を除去し、外部向けの表現に調整することで、高品質なホワイトペーパーを短時間で作成できます。人事部や教育担当部署と連携し、定期的に更新される研修資料の情報提供を受けることで、継続的なコンテンツ供給体制を構築できます。
また、社内の専門家が作成した資料のため、内容の正確性と専門性が担保されており、外部のライターに依頼するよりもコストパフォーマンスに優れています。
書籍の活用したウェビナーやホワイトペーパー作成
自社が出版した書籍は、ウェビナーやホワイトペーパーの構成案として活用できます。
書籍の章立てを参考にしたウェビナーやホワイトペーパーの構成作りや、重要なポイントを抜粋してまとめたサマリー資料の作成が可能です。例として株式会社識学が出しているホワイトペーパーがあげられます。
約1か月で12万部の出版部数を記録した『数値化の鬼』という書籍をホワイトペーパーとしてコンテンツ化しております。ナーチャリングとしても効果がありますし、書籍の購入にも繋がるので、相乗効果を発揮しやすいと言えるでしょう。
また、書籍の著者である社内の専門家にインタビューを行い、書籍では語られていない裏話や最新の見解を追加することで、より価値の高いコンテンツを作成することもおすすめです。
書籍を出している会社ばかりではないからこそ、書籍を出版している企業はナーチャリングコンテンツとして活かしていきましょう。
音声コンテンツの活用した記事作成
社内の会議録音や商談記録、インタビュー音声などは、AIツールを活用することで効率的に記事コンテンツに変換できます。
音声認識技術の向上により、文字起こしの精度が大幅に改善されており、軽微な修正のみで記事の素材として活用可能です。例えば、月次の事業報告会議の録音から業界トレンド記事を、顧客との商談録音からケーススタディ記事を作成できます。
また、社内の専門家同士の対談を録音し、それを元にした対談記事の作成も効果的です。音声コンテンツをベースにすることで、自然な話し言葉で親しみやすい記事が作成でき、読者との距離感も縮めることができます。
録音時は事前に参加者の同意を得ることを忘れずに行い、機密情報の取り扱いには十分注意してください。
まとめ
ナーチャリングコンテンツの作成は、工数とアイデアの両面で課題を抱えがちですが、自社の既存アセットを活用することで効率的に解決できます。ホワイトペーパーからお客様事例記事まで、多様なコンテンツ形式を理解し、営業現場の声や顧客インタビューからテーマを発掘することで、見込み客のニーズに直結したコンテンツが作成できます。
特に重要なのは、一つのコンテンツを複数の形式に展開する「ハブコンテンツ」の考え方です。ウェビナー資料や社内研修資料、音声コンテンツなどの既存アセットを最大限活用することで、限られたリソースでも継続的にコンテンツを供給できる体制を構築できます。
今回ご紹介した手法を段階的に導入し、自社に最適なコンテンツ作成フローを確立することで、ナーチャリング施策の成果向上と業務効率化を同時に実現してください。
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