インサイドセールス(SDR)の着電率を向上させる実践的手法

2025/06/27

「資料ダウンロード後のフォローアップ電話がなかなか繋がらない」「架電しても不在が多く、アポイント獲得に苦戦している」このような課題を抱えるインサイドセールス責任者の方は多いのではないでしょうか。

インサイドセールス(SDR)の成果を左右する重要な指標の一つが「着電率(コネクト率)」です。着電率が低いと、どれだけ質の高いリードを獲得しても、実際の商談機会に繋げることができません。

本記事では、着電率が低下する根本的な原因を分析し、体制面からテクニック面まで、実践的な改善手法を詳しく解説します。単なるコールテクニックではなく、組織体制の見直しも含めた包括的なアプローチで、着電率の向上を実現しましょう。

【体制】インサイドセールス(SDR)の着電率を向上させる施策

90秒以内架電をするための体制を構築する

顧客とコンタクトが取れるかどうかは「アプローチまでのスピード」が大きな鍵を握ります。顧客の熱は一気に上がり、一気に冷めてしまうので足が早いのです。

また、情報収集をしている顧客は自社だけではなく、他社の資料をダウンロードしている可能性も否めません。フォローアップまでに時間がかかってしまうと、競合他社に先を越されたり、顧客の関心が他の業務に移ってしまったりするリスクが高まります。

数字にも表れており、コンバージョンから90秒以内にアプローチした際と、3分以降にアプローチした際では約3倍近く着電率に差があるのです。

引用:エンSX|SDR初級者でも成果が出せる最もシンプルな方法

90秒以内に架電をすることは、行動指標なので簡単だと思われがちですが、意外とできていない企業は少なくありません。90秒以内架電ができていない原因は主に、「体制」と「マネジメントや文化」になります。

体制に関しては、いかに早く「リード発生を検知」する環境を作っていくかが重要になります。たとえば、弊社では「Hubspot」と「Slack」を連携させて、リード発生したらいち早くインサイドセールス側に通知が来る環境を整えております。

また、顧客情報をすぐに確認できるように、SFAやMAツール内のリード情報を精緻化しておくことも重要です。ほかにも、1件あたりのフォローアップ時間を減らすために、架電後のフォローアップメールのテンプレートを作成しておくことも良いでしょう。

ただ、休日や夜間、早朝のコンバージョンに対しては「90秒以内架電」をすることは難しいです。もし営業時間外のコンバージョンに対してアプローチをするのであれば、「APPOLINK」などの資料上で稼働するWeb接客ツールを導入することもおすすめです。

また、90秒以内の架電を組織的に実施するためには「マネジメントや文化」も重要になります。90秒以内に架電をすることは、行動指標なので体制を整えておければ、物理的には誰でも実施することはできます。

ただ、人間は機械ではなく感情がある生き物です。そのため、90秒以内に架電をする体制を作ったとしても、メンバーが思った通りに稼働するとは限りません。

そのため、役職者のマネジメントや「90秒以内に架電をすることは当たり前」だという文化の醸成も重要になってくるのです。

フォローアップ対象者を精査する

一定リード数が多い場合、インサイドセールスの工数が潤沢になければ、全ての顧客に対して90秒以内に架電をすることは難しくなります。

そのため、場合によってはフォローアップの対象者を精査して、一定数まで絞ることが必要になるのです。関心度が低い顧客に対してアプローチをしても、着電率が低くなる可能性は高いですし、アポイント率も高くありません。

フォローアップ対象者を絞るには、下記の指標を参考にしてください。

  • リアルタイムで触れているコンテンツの種類や想定されるファネル

  • 過去に接触したことがあるかどうか

  • Tier(売上やLTVの見込み具合)

  • 役職や業界/部署

  • Webサイトの閲覧状況

  • その他過去ウェビナーなどで得たリード情報 など

上記の指標をもとにして、インサイドセールスがアプローチするべき顧客(ホットリード)を定義していきましょう。

資料閲覧状況をトラッキングできるツールを導入する

MAツールで、ユーザー行動を精査してもリアルタイムで今電話に出ることができるのかを判断することは難しいです。より着電する可能性の高い顧客をあぶり出すには、資料上で稼働するWeb接客ツールの導入がおすすめです。

資料上のWeb接客ツールでは、資料の閲覧状況をリアルタイムで可視化することができるので、”今”資料を見ており着電しやすい顧客や、”今”興味がある顧客がわかるので、着電率の向上に繋がるのです。

OwlDataでは、資料上で稼働するWeb接客ツール「APPOLINK」を提供しており、資料閲覧状況をリアルタイムで通知したり、資料内にセールスポップアップの表示により、営業時間外でもアポイント打診をすることが可能となります。

資料はダウンロードされるけど「着電率」や「アポイント率」に課題を感じている方がいらっしゃいましたら、サービス資料や事例を見てみてください。

「資料上のWeb接客ツール」APPOLINKのサービス資料をダウンロードする
「APPOLINK」のサービスページや事例を見る

【テクニック】インサイドセールス(SDR)の着電率を向上させる施策

架電をする時間をずらしてみる

同じ見込み客でも、架電する時間帯によって着電率は大きく変わります。興味がなく着電しないわけではなく、シンプルに忙しくて電話に出られない可能性があります。

そのため、架電をする時間によって着電率が変わるのです。

株式会社セールスリクエストが分析したデータによると「午前中」と「17時以降」の着電率が高いと言えます。

引用:株式会社セールスリクエスト|46,000件の架電データから読みとる「着電率」の傾向について

私も実務としてマーケティング部門向けの商材でインサイドセールスをやっていましたが、感覚値としても午前中の着電率が良かった感覚があります。想像にはなってしまいますが、昼頃~17時までは社内外の会議が入っている可能性が高く、物理的に電話に出られない可能性があるのではないでしょうか。

ただ、業界やターゲットによっても異なるので、自社の業界やターゲットにマッチしたアプローチ時間をPDCAしてみるのが好ましいです。

また、同じコンテンツでもアプローチのタイミングを変更するだけで着電率を向上させることができるのです。例としてウェビナーを挙げていきましょう。

ウェビナーとなると基本的に参加後にフォローアップをしていくと思います。ウェビナー参加者も参加後にアプローチをされると思っているはずです。

そこで、私は前職で「ウェビナー前架電」を行っていました。ウェビナー前架電は、顧客側もアプローチされることを想定していないため、参加後に比べて着電率が非常によかったのです。

「ウェビナー前架電って意味あるの?」と思われがちですが、実際に良い成果がでていました。

ウェビナー前架電の目的として「ウェビナーに対する期待値」や「ウェビナー中に聞きたいこと」のヒアリングでしたが、BANT情報もヒアリングできたり、そのままアポイントが取れてしまうケースもありましたし、ウェビナー参加率の向上やウェビナー後の着電率向上にも好影響を与えました。

上記例のように、アプローチする時間やタイミングを変更するだけで、着電率が変わるケースもあるので、さまざまなアプローチ時間やタイミングを検証してみましょう。

050番号を控える

050から始まるIP電話番号は、多くのビジネスパーソンに「営業電話」という印象を与えやすく、着信拒否や無視される可能性が高くなります。(私も050番号からかかってくる電話にはでないことが多いです。)

過去050番号を使っていた会社で080/090/070番号に切り替えただけで、着電率が変わった事例もあるので、電話番号で着電率が変わることは往々にしてあると考えられます。

たしかに、050番号の方が通話料金が安いというメリットはあります。ただし、着電率に差がでてしまうので、最終的にアポイント獲得単価に置き換えると080/090/070番号の方が安くなる可能性があります。

そのため、可能な限り080/090/070番号や03や06などの市外局番から始まる固定電話番号を使用していきましょう。

6回までアプローチを行う

たとえ90秒以内に架電をしても、全ての顧客と着電できるわけではありません。1度架電して着電しなかったらメールを送って、連絡が来るのを待っているといったアプローチでは、着電も商談も増やせないのです。

海外の調査になりますが、「6回のアプローチをすることで、90%の確立でコネクトできる」という結果があります。

引用:https://www.brightorangethread.com/blog/view/fast-reply-time-is-key-to-sales-in-the-propane-industry

上記のデータを見ても一度アプローチをしても粘り強くアプローチをしていくことの重要性がわかるでしょう。

アプローチ方法を変えてみる

6回架電をする中で毎回同じアプローチをするのではなく、アプローチ方法を少し変えてみることもおすすめです。着電しなかった際に、「留守電」を残したり、フォローアップとして「メール」を送るでしょう。

ただ、皆さん毎回同じアプローチをしていませんか?

もちろん着電しない理由がタイミングの可能性もありますが、オファーに対してしっくりきていないという可能性もあります。そのため、6回アプローチする中で、6回とも同じアプローチをしても興味がない可能性があるのです。

そのため、何も考えずにメールのテンプレートやトークスクリプトを活用して留守電をいれるのではなく、相手の行動や過去の閲覧状況などに合わせてアプローチ方法のPDCAも回していきましょう。

インサイドセールス(SDR)のコネクト率を向上させるならAPPOLINKを!

着電率の向上は、インサイドセールスの成果を大きく左右する重要な要素です。インサイドセールスはまず着電しなければ始まらないので、現在着電率が低い場合いち早く見直して行きたい指標となります。

今回紹介した改善方法をぜひ参考にして、着電率の向上に取り組んでみてください。

また、弊社ではWeb接客ツールAPPOLINKを提供や格安のホワイトペーパー制作などをはじめとしたナーチャリング支援を行っております。もし、ナーチャリングにお困りの企業様はぜひお気軽にご相談ください。

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